追記:2018年11月27日
父が入院しましたが、病院では「高額療養費制度」の事は一切教えてくれませんでした。
知っておかなければ、かなりの損をするという事です。
国のお偉いさん、制度は浸透させなければ、ただあるだけじゃ意味がないです…。
取るモノ(税金)はどこまでも追ってくるくせに。
日本には高額療養費制度という素晴らしい制度がります。
聞いたことがありますか?
ざっくり説明すると、月の初めから終わりまでの一ヶ月間に高額な医療費が掛かり、一定額を超えた場合に、超えた分の医療費に関してはお金が戻ってくるという制度です。
ただし、保険証を持っている人です。
保険料を支払ってない人は適用されません。
例で、分かりやすく。
手術や入院で一ヶ月に100万円が掛かったとします。
保険証を持っている人は3割負担の30万です。
これ、普通ですよね。
それが、高額療養費制度を申請することで、約87,500円の支払いになります。
30万円が一気に3分の1以下になります。
この制度を利用するのとしないのでは21万円以上も差があるので、高額療養費制度を知らないと大変な事になります。
高額な医療費の場合は、病院から案内があると思いますが、自分で申請しない限りはこの制度を利用することは出来ません。制度を知らない人は3割負担のまま「ハイ終了」です。
ちなみ、これは一人分の計算でなく世帯で合算が可能です。
一人21,000 円以上の自己負担が複数人の場合に家族で合算出来ます。
合算した結果、一定額を超えた場合に高額療養費制度の申請をする事が出来ます。
合算可能を知らない場合は、つい見逃してしまいそうな点です。ただし、共働きの夫婦で健康保険が別々の場合は合算は不可です。
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高額療養費制度の計算方法は、収入によって異なります。
先ほどの例の計算は、一般的な平均家庭の場合で数字を出したものです。
収入によって数字が変わってきます。
70歳未満の人の場合、5つの区分に分かれています。
例での計算は3番の(区分ウ)の場合で計算したという事になります。
もう一度計算すると
80,100円+(1000,000円 – 267,000円)×0.01=87,430円
約87,500円という事です。
(区分エ)、(区分オ)の方はさらに自己負担は低くなります。
収入によって自己負担が変わるという事です。
一番右欄の「多数該当」という項目は、高額療養費制度を年間(直近12ヶ月間)に3ヶ月以上あった場合に4ヶ月目からは自己負担の金額がさらに引き下げられるというものです。
確かに、安くなったとは言っても、一般家庭で毎月8万円以上の負担はかなり大変です。
4ヶ月目からは負担が減るのは、かなりありがたい制度です。
70歳以上75歳未満の人の場合は計算方法が更に異なります。
70歳以上になると、自己負担は更に低くなります。
ただし、収入が十分にある人は、自己負担もその分大きくなります。
高齢の方は比較的、情報を収集する能力もあまりない為、もしあなたのご両親などが通院や手術をされた場合には高額療養費制度は是非教えてあげるといいですね。
高額療養費制度の請求方法は?二種類あります。
このどちらかになります。
請求金額が高額な為に一時的な3割負担でも窓口で支払うのが難しい場合もあります。
その場合は、あらかじめ「限度額適用認定証」を発行して貰うことで、病院窓口では自己負担額のみの支払いで負担を最小限に出来ます。
また、事後申請の場合でもお金が戻ってくるのに約3ヶ月ほどかかります。
大きな手術などで、病院窓口での支払いが高額だと分かっている場合には「限度額適用認定証」を使い家計を圧迫しないようにしたいところです。
さらに、病院窓口での3割負担が高額な場合で、支払いが困難な場合には「高額医療資金貸付制度」というものがあります。無利子で「高額療養費支給見込額の8割相当額」の貸付を行うという制度です。
こういう制度は知れば知るほど有利だという事が良くわかります。
それと、70歳以上の方の場合は「高齢受給者証」を窓口で提示することで自己負担限度額の支払いになります。
おわりに
手術や入院で高額になった医療費は高額療養費制度を利用することで負担を最低限に抑えることが出来ます。
ただし、自分で申請しなければ3割負担のままになってしまいます。
必ず申請が必要です。
申請できる期限は、治療を受けた翌月1日から2年以内です。
もし、この制度を初めて知った人で2年以内に治療を受けた人は申請出来る可能性があります。
今後は、必ず領収書関係もしっかり保存しておきましょう。
さいごに、ベッドの差額代や食事代やリハビリ代は高額療養費の対象では無いので、対象外の費用は準備しなければなりません。
高額療養費制度でまかなえない部分に関しては、民間の医療保険やガン保険で補う必要があります。